県民共済と生命保険の違いとは?メリット・デメリットを徹底比較

県民共済と生命保険の違いとは?メリット・デメリットを徹底比較

死亡保障や医療保障を検討する際、県民共済と保険会社の生命保険では、どちらが良いかで悩んでいる人も多いでしょう。

どちらも万一の事態に備えるための制度ですが、仕組みや保障内容、考え方には大きな違いがあります。

それぞれに特徴があるので、単純に負担額や保障額の違いだけで選択してしまうと、適した保障を確保できない可能性もあります。

そこで本記事では、県民共済と生命保険の違いについて、両方のメリット・デメリットを交えて解説します。

県民共済の仕組みについても紹介しているので、そもそも県民共済とは何なのか知りたいという人も、ぜひ参考にしてください。
※コンテンツ・引用に関するガイドライン
※本サイトには広告が含まれていますが、メディア内で紹介する商品やサービスは中正かつ公平な見地でのみ比較しており、恣意的に特定の商品やサービスの評価を操作して紹介することはございません。弊社のメディア運営指針につきましては、制作・編集ガイドラインおよび広告掲載ポリシーをご参照いただきますようお願いいたします。
※本サイトの制作は、不正景品類及び不当表示防止法(景品表示法)を初めとする広告に関連する法規制やガイドラインを遵守して行われております。
※本メディアは株式会社ZNPマーケティングが運営しています。
監修者の紹介
経歴・プロフィール
東京理科大学理学部卒業。2003年、30歳で半導体製造装置大手企業を早期退職し、株式専業トレーダーに転身。これまでに年間最高売買代金350億円超、月間最高利益2414万円を達成。水野総合FP事務所代表。独立系ファイナンシャルプランナーとして個別相談、執筆・監修、講師、取材協力などマルチに活動。ライフプラン、資産運用、相続・資産承継といった幅広い相談内容に対応し、全国1000名を超える方から日本FP協会に寄せられる「くらしとお金」の電話相談を1年間担当。
水野崇

県民共済とは?

県民共済とは、都道府県単位で運営されている非営利の共済制度のことです。

そもそも共済とは、加入者同士で資金を出し合い、病気やケガ、死亡といった万が一の際に給付金を受け取れる「相互扶助」を目的とした保障制度のことです。

保障を提供する点は保険と似ていますが、非営利団体が運営している点が一般的な保険会社とは異なります。

ポイント
共済の中でも、県民共済(都道府県民共済)とは、各都道府県ごとに設立された生活協同組合が運営している共済制度を指します。

地域によっては以下のように名称が異なりますが、基本的な仕組みは同じです。

地域による名称の違い
  • 東京都:都民共済
  • 京都府・大阪府:府民共済
  • 北海道:道民共済
  • 神奈川県:全国共済

加入できる県民共済は「居住地または勤務先のある都道府県」の共済制度に限られているのが特徴です。ただし、保障内容の大枠は全国共通のため、地域により受けられる保障の質に大きな差が生じることはありません。

また、県民共済は1つの都道府県の共済にのみ加入できます。そのため、居住地と勤務先が異なる都道府県にある場合でも、どちらか一方の県民共済にのみ加入する仕組みとなっています。

県民共済の基本的なプラン

県民共済のプランはシンプルなのが特徴で、生命共済(死亡保障や医療保障)の基本的なプランは「こども型」「総合保障型」「熟年型」の3種類です。

こども型総合保障型熟年型
加入年齢0〜17歳18〜64歳65〜69歳
保障期間0〜18歳18〜65歳65〜85歳
掛金(月額)1型:1,000円

2型:2,000円

1型:1,000円

2型:2,000円

4型:4,000円

2型:2,000円

4型:4,000円

特徴がん保障も含めた医療・死亡保障がメイン医療・死亡保障がメイン医療・死亡保障がメインだが、総合保障よりも保障は小さい

参照:都民共済

加入年齢・保障期間により区別されており、選択できる基本プランはあらかじめ定められています。生命保険のように、多くのプランから選ぶ必要はなく、プラン選びで迷いにくい点も特徴の1つです。

なお、総合保障型と熟年型は、入院を重視した入院保障や各種特約を組み合わせることもでき、必要に応じて保障を手厚くすることも可能です。

県民共済と生命保険の違い

県民共済と比較対象になりやすいのが、保険会社が提供している各生命保険です。

どちらも相互扶助の仕組みで万が一のリスクに備える点は共通していますが、保障の考え方や加入条件などに大きな違いがあるため、違いをしっかり整理しておくことが大切です。

県民共済生命保険
運営母体生活協同組合保険会社
営利性なしあり
保障内容医療保障・死亡保障が中心医療・死亡・がん・介護・年金など多様
保障額一定額まで対応高額保障にも対応
保障期間最長85歳まで一生涯も可能
加入対象組合員とその家族不特定多数
セーフティネット原則なし生命保険契約者保護機構

営利性の違い

県民共済と生命保険で特に異なる点が、営利性の有無です。

ポイント
県民共済は営利を目的としないため加入者の負担は抑えられやすく、多くの人が利用しやすい掛金の水準で保障を確保できる傾向です。

対して、生命保険は保険会社が営利目的で提供している商品であり、保険料には運営コストに加えて、将来の支払いや会社の利益を見込んだ費用が含まれています。

また、県民共済の場合、集めた掛金で余剰が出た際には、割戻金として加入者へ返還される点も特徴です。

保障内容・保障期間の違い

県民共済と生命保険は、保障内容にも大きな違いが見られます。

ポイント
県民共済の保障は、医療保障や死亡保障を中心としたシンプルな構成です。入院や手術、万が一の死亡に備える基本的な保障により、一定の生活リスクをカバーする設計といえます。

一方、生命保険では医療保険や死亡保険に加え、がん保険、介護保険、就業不能保険、個人年金保険など幅広い商品が用意されています。特約の組み合わせも柔軟に設定でき、カスタマイズすることで契約者ごとのニーズに沿うことが可能です。

また、保障期間にも違いがあり、県民共済では保障を継続できるのは最長85歳までです。生命保険では終身タイプを選択すれば一生涯の保障を確保することができます。

セーフティネットの違い

運営母体にもしものことがあったとき、契約者を守る仕組みの有無でも違いがあります。

国内の生命保険会社が提供する生命保険には「保険契約者保護機構制度」が導入されています。

ポイント
保険会社が破綻した場合でも、他の保険会社への契約移転などを通じて、契約条件を一定範囲で維持することで契約者が保護される仕組みです。

県民共済には、生命保険契約者保護機構のようなセーフティネットはありません。大規模な破綻事例こそ確認されていないものの、制度上は運営主体の財務状況に依存する仕組みである点は理解しておくことが重要です。

県民共済・生命保険のメリット・デメリット

県民共済のメリット

県民共済のメリットは、主に以下の通りです。

県民共済のメリット
  • 掛金が安い傾向
  • 掛金が一律のことがある
  • 割戻金を受け取れることがある
  • 保障がシンプルでわかりやすい

県民共済の大きなメリットは、掛金が安い傾向にあることです。非営利での運営のため、事業利益を確保する必要がなく、運営コストも抑えられています。

ポイント
年齢や性別を問わず掛金が一律の商品も多く、若年層だけでなく高齢になっても負担額が急激に増えにくい点は、長期加入を前提とした場合の大きな安心材料です。

また、毎年の決算で剰余金が出た場合は割戻金として加入者に還元されるため、実質的な負担額が想定よりも軽くなる点も見逃せません。都民共済の2024年度では、下表のような割戻金の実績があり、負担軽減を実感しやすいでしょう。

タイプ割戻率割戻金目安
こども型18.27%4,384円※1
総合保障型・入院保障型38.57%18,513円※2
熟年型・熟年入院型25.54%12,259円※3

※1:こども2型 年間24,000円(月掛金2,000円)の場合
※2:総合保障2型+入院保障2型 年間48,000円(月掛金4,000円)の場合
※3:熟年2型+熟年入院2型 年間48,000円(月掛金4,000円)の場合
参照:都民共済「割戻金について​」

保障内容は医療保障・死亡保障を中心とした構成で理解しやすく、保険に不慣れな人でも選びやすい点も特徴です。

県民共済のデメリット

県民共済のデメリットは、主に以下の通りです。

県民共済のデメリット
  • 保障額が少なめ
  • 商品のラインナップが少なめ
  • 高齢になると保障が下がる・なくなることがある

県民共済のデメリットとしては、保障額の少なさが挙げられます。掛金の安さはメリットではあるものの、有事の際には保障額が不足する可能性も否めません。

注意点
一般的な総合保障型の中で最も保障が手厚い4型(月額掛金4,000円)でも、18〜60歳の世代の病気による死亡の保障額は800万円です。

子育て世帯の方々からすると、800万円は決して十分な保障額とはいえないでしょう。

もちろん、特約を付加することで保障を強化することはできるものの、生命保険のように多様なラインナップがあるわけでもないため、カバーできる範囲は生命保険よりも狭いです。

また、65歳以降は「熟年型」へと移行して保障内容が下がるうえ、85歳を超えると満了となり、保障がなくなる点にも注意が必要です。

生命保険のメリット

生命保険のメリットは、主に以下の通りです。

生命保険のメリット
  • 終身保障される商品がある
  • 高額保障にも対応できる
  • 商品の柔軟性が高い
  • 資産形成としても活用できる

県民共済にはない生命保険のメリットは、一生涯保障が続く終身タイプの保険があることです。高齢になるほど病気のリスクは増していくのが一般的なので、最長85歳で保障が終わる県民共済よりも、終身タイプの生命保険の方が安心感は強いでしょう。

ポイント
高額保障にも対応しており、死亡保障については数千万円規模まで設定可能。家族の生活費や住宅ローンなど大きな責任を抱えている人でも、手厚く備えることができます。

商品が多数あり、自由に組み合わせられる点も生命保険のメリットです。結婚や出産、住宅購入などライフステージの変化に応じて見直しやすく、必要な保障を適切に確保できるでしょう。

さらに、貯蓄型保険を活用すれば、保障と同時に将来資金の準備や資産形成にも取り組める点も魅力です。

生命保険のデメリット

生命保険のデメリットは、主に以下の通りです。

生命保険のデメリット
  • 保険料が割高傾向
  • 年齢・性別による保険料の差が大きめ
  • 選択肢が膨大で複雑

生命保険は、県民共済と比較すると保険料水準が高い傾向にある点がデメリットです。保険会社が営利目的で行うため、同等の保障内容では県民共済より自己負担が重くなる可能性があります。

注意点
年齢・性別による保険料の差があり、高齢になるほど保険料は上昇するのが基本です。契約するタイミングによっては、保険料総額に大きな開きが出る点も注意しましょう。

保険に詳しくない人からすると、保険選びが複雑で難しく感じやすい点もデメリットとして挙げられます。適切な保険商品を選ぶには情報収集と知識が求められるため、選択を誤ってしまうと、ニーズに合わない保障に保険料を支払い続けるリスクもあります。

県民共済と生命保険はどっちがおすすめ?

県民共済が向いている人

県民共済が向いている人は、主に以下のような人です。

県民共済が向いている人
  • 低コストで一定の保障を確保したい人
  • 職業・持病などの理由で生命保険に入りにくい人
  • シンプルに選びたい人

県民共済は、できるだけ保険料を抑えながら医療保障や死亡保障といった基本的なリスクに備えたい人に向いています。

ポイント
掛金が比較的低水準で、長期的に見ても支出を安定しやすいため、単身世帯や一定の貯蓄がある世帯のように、大きな保障を必要としにくい家庭ではコストパフォーマンスの高い選択となるでしょう。

また、職業や持病などの理由で生命保険に加入しにくい人にとっても、県民共済は現実的な選択肢となります。告知項目が生命保険ほど細かくない商品が多いため、生命保険の契約を断られた場合でも、県民共済であれば契約できる可能性があります。

保障内容がシンプルで理解しやすいので、保険選びに時間や労力をかけたくない人にとっても、無理なく続けやすい制度といえるでしょう。

※健康状態による審査はあるため、必ずしも持病がある人が加入しやすいとは限りません。

生命保険が向いている人

生命保険が向いている人は、主に以下のような人です。

生命保険が向いている人
  • 一生涯の保障が欲しい人
  • 手厚い保障で備えたい人
  • 保障内容を柔軟に選択したい人

生命保険は、一生涯にわたって保障を確保したい人や、家族の生活費も考慮して手厚い保障を備えたい人に適しています。

例えば、終身タイプの医療保険なら、老後の医療費負担に関する心配を軽減することが可能です。また、家族の生活を長期的に守りたい人にとっては、高額な死亡保障をかけられる生命保険の必要性は大きいでしょう。

医療・がん・介護・就業不能などの幅広いリスクに対応できるので、ニーズに合わせて保障を柔軟に揃えたい人にもおすすめです。

両方を組み合わせることも検討する

県民共済と生命保険は、どちらか一方だけを選ぶのではなく、目的に応じて併用することも有効です。

例えば、すでに生命保険に加入している人が医療保障の不足を感じた場合、県民共済を追加することにより比較的低いコストで保障を手厚くできます。

また、県民共済だけでは死亡保障が十分でない場合には、生命保険で高額保障をカバーすることも可能です。

各制度のメリット・デメリットを把握してニーズに合わせて組み合わせることで、家計への負担を抑えながら必要な保障水準をバランスよく確保できるでしょう。

まとめ

本記事では、県民共済の仕組みや生命保険との違い、それぞれが向いている人の特徴について解説しました。

県民共済と生命保険は、どちらも万が一に対する保障として備える点は共通しています。ただし、営利性の有無や保障内容などで大きく異なるため、それぞれのメリット・デメリットを把握して選択することが大切です。

県民共済は、比較的安い掛金でシンプルな保障内容という点が特徴です。対して、生命保険は商品が多く、ニーズに合わせて柔軟に保障内容を設定できます。

どちらか一方だけを選択する必要はないので、状況によっては両方を組み合わせて適切な保障を確保しましょう。

・本記事の内容は、本記事内で紹介されている商品・サービス等を提供する企業等の意見を代表するものではありません。
・本記事の内容は、本記事内で紹介されている商品・サービス等の仕様等について何らかの保証をするものではありません。本記事で紹介しております商品・サービスの詳細につきましては、商品・サービスを提供している企業等へご確認くださいますようお願い申し上げます。
・本記事の内容は作成日または更新日現在のものです。本記事の作成日または更新日以後に、本記事で紹介している商品・サービスの内容が変更されている場合がございます。
・本記事内で紹介されている意見は個人的なものであり、記事の作成者その他の企業等の意見を代表するものではありません。
・本記事内で紹介されている意見は、意見を提供された方の使用当時のものであり、その内容および商品・サービスの仕様等についていかなる保証をするものでもありません。