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膀胱がんとは、膀胱に発生するがんの総称です。膀胱は、腎臓で作られた尿を一時的に溜める器官で、膀胱に蓄積される尿が増えると体外に排出する役割をもちます。膀胱がんには、膀胱内部に発生する尿路上皮がんや扁平上皮がんなどがあります。
膀胱がんはどのように進行していくものなのでしょうか。今回は、膀胱がんのステージや治療方法、生存率について解説します。
目次
膀胱がんはどのように区分されているのか、深達度やステージについて解説します。
膀胱内部は、粘膜上皮、上皮下結合組織、筋層で構成され、筋層を覆うように脂肪組織が存在します。深達度とは、がん化した組織が膀胱の内側からどの層まで広がっているかを示す度合いです。
下記のようにTa~T4bまでの7段階に分類され、数字が大きくなるほど、がん化した組織が深くまで浸潤していることを表します。大きく分類すると、Ta~T1が筋層非浸潤性膀胱がん、T2~T4までが筋層浸潤性膀胱がんです。
深達度 | 分類 | 概要 |
---|---|---|
Ta | 筋層非浸潤性膀胱がん | 乳頭状非浸潤がん(粘膜上にとどまるがん) |
Tis | 上皮内がん(上皮内に広がるがん) | |
T1 | 上皮下結合組織にまで浸潤したがん | |
T2a | 筋層浸潤性膀胱がん | 筋層(内側半分までの浅筋層)にまで浸潤したがん |
T2b | 筋層(内側半分を越えた深筋層)にまで浸潤したがん | |
T3 | 周辺の脂肪組織にまで浸潤したがん | |
T4 | 膀胱に隣接する前立腺、精のう、子宮、膣、骨盤壁、腹壁にまで浸潤したがん |
出典:がん情報サービス「膀胱がんについて」
がんのステージ(病期)は、ローマ数字による表記が一般的です。膀胱がんのステージは、0期からⅣ期まであり、下記の表のように区分されています。
ステージ | 深達度 | 骨盤内へのリンパ節への転移 | 離れた臓器などへの転移 |
---|---|---|---|
0a | Ta | 骨盤内のリンパ節転移なし | 遠隔転移なし |
0is | Tis | ||
Ⅰ | T1 | ||
Ⅱ | T2a, T2b | ||
ⅢA | T3a, T3b, T4a | ||
T1, T2a, T2b,T3a, T3b, T4a | 小骨盤内に1つのリンパ節転移 | ||
ⅢB | 小骨盤内に複数のリンパ節転移 総腸骨リンパ節転移 | ||
ⅣA | T4b | 骨盤内のリンパ節転移の有無はあまり関係しない | |
Tに関係なく | 骨盤外のリンパ節に転移 | ||
ⅣB | ほかの遠隔転移あり |
出典:がん情報サービス「膀胱がんについて」
がんのステージは、深達度のほか、骨盤内のリンパ節への転移の有無や程度、がんの発生場所から離れた臓器またはリンパ節への転移の有無の組み合わせで決まります。膀胱がんは、肺やリンパ節のほか、骨、肝臓に転移することがあります。
膀胱がんの治療は、がんの進行などに応じた標準治療が基本です。最終的には、患者の希望や体の状態なども検討し、患者と担当医の合意のもとで決定していきます。ここでは、膀胱がんのステージ別の標準治療について紹介します。
TURBT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)は、内視鏡による膀胱内の検査も兼ねた方法です。TURBTは、内視鏡を使って電気メスによりがんを切除する方法で、ステージ0やステージⅠでの標準治療とされています。
がん切除後に、筋層非浸潤性膀胱がんの予防や再発を目的に、膀胱内注入療法が行われることもあります。膀胱内注入療法とは、膀胱内に細胞障害性抗がん薬やBCG(ウシ型弱毒結核菌)を注入する治療法です。
特に再発のリスクが高いとされる上皮内がんでは、膀胱内注入療法が実施されることがあります。
膀胱がんのステージⅡやⅢでは、TURBTでの完治が難しくなるため、膀胱全摘除術が標準治療となります。手術により、膀胱をすべて摘出する方法です。
膀胱を摘出すると尿の排出経路がなくなってしまうため、尿路変更術も行われます。尿路変更には、ストーマを作る方法や尿管皮膚ろうを造設する方法などがあります。
なお、高齢や合併症のリスクがある場合などは、膀胱全摘除術が最適とは限りません。TURBTや薬物療法、放射線治療などを組み合わせた治療が行われることもあります。
膀胱がんのステージⅣは、転移をともなう状態です。抗がん剤や免疫チェックポイント阻害剤による化学療法が標準治療です。血尿やがんの進行による痛みを軽減する目的で、放射線治療や手術が行われることもあります。
がん情報サービスの「2014-2015年5年生存率」によると、男女・全年齢のステージⅠの生存率は、1年目で94.6%、2年目で87.4%、3年目で81.0%です。5年目までの生存率は7割を超えており、早期にがんが発見されるほど生存率は高まります。
ステージⅡ以降の1年~5年生存率の推移をみると、ステージⅡは81.4%~46.6%、ステージⅢでは71.5%~35.7%、ステージⅣでは50.2%~16.6%と推移します。
出典:がん情報サービス「院内がん登録生存率集計結果閲覧システム」
膀胱がんは、ステージによって進行度合いや治療方法が異なります。膀胱がんのリスクを軽減するには、早期発見のための定期的な検査が重要です。また、がん発見後は早期の治療を行うための環境や対策が必要です。
N-B-25-0993(250807)
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