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肺がんの治療法は?ステージごとの治療の流れを解説

肺がんの治療法はさまざまで、本人の希望やがんのステージなどを考慮しながら最適な治療法が選択されます。本記事では肺がんの代表的な治療法と肺がんの種類、ステージについて解説します。

肺がんの治療法

肺がんの代表的な治療法には「外科治療」「放射線治療」「薬物治療」「集学的治療」があります。それぞれの治療法について、さらに詳しくみていきましょう。

外科治療(手術)

手術により、がんやがんのある臓器を切除する治療法で、Ⅰ期の非小細胞肺がんに最適な治療法です。手術の種類には「肺葉切除術」「縮小手術」「片側肺全摘手術」の 3 つがあります。

・肺葉切除術

がんのある肺葉を切除します。肺葉は 5 つありますが、がんがふたつの肺葉にまたがる場合は ふたつとも切除します。

・縮小手術

肺葉の一部分のみを切除し、できるだけ肺を温存する手術です。

・片側肺全摘手術

がんが肺葉を越えて広がっている場合や、気管支などに及んでいる場合は、片側肺全摘手術でがんがある側の肺をすべて切除することがあります。

がんそのものを切除する外科治療は完治が望めるものの、肺炎などの合併症を起こるリスクがあります。合併症のリスクを下げるには、喫煙者は禁煙をすることが勧められます。また、痰を出しやすい腹式呼吸を訓練したり、運動により心肺機能を向上させたりすることも大切で す。

放射線治療

がんのある部分に放射線を照射することにより、がん細胞にダメージを与える治療法です。副作用には、咳、食道の炎症、皮膚炎などがあります。

手術で切除できないⅢ期の非小細胞肺がんが主な対象ですが、体力の低下などで手術が難しい場合にも放射線治療が行われることがあります。

薬物治療

薬物治療は薬によりがんの治癒、進行抑制、症状緩和を図る治療法です。主にがんが他の臓器に転移していて、手術で完全に切除できない状態で選択される治療法です。

薬物療法で使用する代表的な薬には「細胞障害性抗がん剤」「分子標的薬」「免疫チェックポイント阻害薬」の 3 つがあります。

・細胞障害性抗がん剤

がん細胞を攻撃する薬です。ただし、正常な細胞にもダメージを与えるおそれがあります。

・分子標的薬

遺伝子異変によるがんの増殖を防ぎます。がん以外の正常な細胞へのダメージは抑えられるのが特徴です。

・免疫チェックポイント阻害薬

免疫ががん細胞を攻撃する力を持続させる薬です。

「分子標的薬」「免疫チェックポイント阻害薬」は最新の治療法で、特に免疫チェックポイン ト阻害薬による免疫療法は、3 大標準治療に加えて第 4 の治療法として期待されています。

集学的治療

がんの治療方法を複数組み合わせることを集学的治療と呼びます。がんの種類、またステージ によっては単独の治療だけでは治癒、進行抑制が難しい場合に採用される方法です。

とりわけ、局所進行肺がんは根治的な手術ができない縦郭リンパ節に転移しているケースが多く、集学的治療が選ばれることがあります。

肺がんの治療を決める前提知識

肺がんの治療を決める前提知識として、がんの種類、また病期(ステージ)について理解しておきましょう。

肺がんの種類

肺がんは組織型の違いにより「非小細胞肺がん」と「小細胞肺がん」のふたつに分けられます。

・非小細胞肺がん

肺がんの多くを占めており、非小細胞肺がんはさらに「腺がん」「扁平上皮がん」「大細胞が ん」の 3 つに分けられます。 腺がんは肺がん全体の約 6 割と最も多いものの、早期では症状が出にくく早期発見が難しいの が特徴です。扁平上皮がんは喫煙者や男性に多く、咳や血痰などの症状がみられます。大細胞 がんは肺がん全体の 1 割も満たず、発生頻度が少ないがんです。

・小細胞肺がん

小細胞肺がんは増殖が早く、転移しやすいのが特徴です。喫煙者や男性に罹患率が高い傾向があります。がんの進行は早いものの、放射線治療や薬物治療の効果が高いとされています。

病期(ステージ)

がんの進行の程度は病期(ステージ)により分類されます。これは、がんの大きさや多臓器への広がりの有無などによって分類されるものです。
肺がんでは以下の分類に分けられ、進行すると数字が大きくなります。

・0 期
・Ⅰ期(ⅠA1、ⅠA2、ⅠA3、ⅠB)
・Ⅱ期(ⅡA、ⅡB)
・Ⅲ期(ⅢA、ⅢB、Ⅲc)
・Ⅳ期(ⅣA、ⅣB)

加えて、病期の評価には TNM 分類と呼ばれる 3 つのカテゴリーを組み合わせたものを用います。

・T:がんの大きさと浸潤(広がり)の状態
・N:所属リンパ節への転移の有無
・M:遠隔転移の有無

肺がん治療の選択の流れ

肺がんの治療は標準治療を基本に、本人の希望や体の状態などを見ながら、担当医と患者が話 し合って決めます。標準治療の場合は、基本的に病期(ステージ)に基づいて治療法が選択されます。 非小細胞肺がんと小細胞肺がんに分けて治療選択の流れをみていきましょう。

非小細胞肺がんの治療

Ⅰ期〜Ⅲ期でがんの切除が可能な場合は手術を行い、場合によって薬物治療を選択します。また、完全に切除することが難しい場合やⅣ期の場合は、放射線治療や薬物治療を選択することになります。

小細胞肺がんの治療

Ⅰ期〜Ⅱ期で手術が可能な場合は、手術に加えて薬物療法を行います。手術が不可能な場合やⅢ期以上では放射線治療と薬物療法が選択されます。

まとめ

肺がんの治療方法には外科治療、放射線治療、薬物治療があり、複数を組み合わせる集学的治療も行われています。肺がんの種類、がんの進行度によっては希望する治療法を受けることが難しい場合もあります。納得のいく治療ができるよう、担当医とよく話し合って決めてくださいね。

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