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上皮内新生物とは?悪性新生物(がん)との違いも詳しく解説

一般的にがんといわれている悪性新生物と、上皮内新生物は異なります。上皮内新生物にはどのような特徴があるのでしょうか。上皮内新生物と悪性新生物との違い、上皮内新生物と診断される割合や、診断された場合の治療について解説いたします。

上皮内新生物とは?

日本人の2人に1人はがんにかかるといわれているように、わたしたちにとって身近な病気です。

全年齢 ~39歳 ~49歳 ~59歳 ~69歳 ~79歳
男性 65.50% 1.20% 2.70% 7.80% 21.90% 43.60%
女性 50.20% 2.30% 6.30% 12.40% 21.20% 32.80%

※出典:公益社団法人がん研究振興財団「がんの統計2021」年齢階級別罹患リスク(2017年罹患・死亡データに基づく)全がん

がんは、悪性新生物と上皮内新生物の2種類に分類され、一般的に「がん」というと「悪性新生物」を指します。

上皮内新生物は、上皮内がんや上皮内腫瘍ともいわれ、がん細胞が上皮にとどまっている状態のものです。

臓器の外側は、粘膜、筋層、外膜など、何層にも重なった構造をしています。例えば大腸の場合は、外側から上皮、基底膜(きていまく)、粘膜固有層(ねんまくこゆうそう)、粘膜筋板(ねんまくきんばん)、粘膜下層(ねんまくかそう)といわれる層構造になっています。

上皮内新生物は、表面を覆う浅い層である上皮にがん細胞が見られるものの、基底膜を超えて内部まで浸潤(しんじゅん)していない状態で、「がんの芽」ともいえます。この段階で発見し治療できれば、基本的に転移のリスクはありません。

上皮内新生物と悪性新生物(がん)との違いは?

上皮内新生物と悪性新生物の違いは、がん細胞がどこまで浸潤しているかです。先述したように、上皮内新生物は上皮内にがん細胞がとどまっていて深く浸潤していない病変を表します。

一方、悪性新生物は、上皮の下にある基底膜(大腸の場合は粘膜筋板)といわれる層を超えて、細胞や粘膜の奥深くまでがん細胞が浸潤しているものです。

悪性新生物は、血管やリンパ管が通る細胞や粘膜の深い部分にまでがん細胞が見られる状態ですので、血管やリンパ管を通ってほかの臓器に転移するリスクがあります。

がん細胞の転移があるかどうかというのも、上皮内新生物と悪性新生物の大きな違いです。

上皮内新生物と診断される割合

上皮内新生物は、どれくらいの割合で診断されるものなのでしょうか。以下の表は、厚生労働省の全国がん登録 罹患数・率報告(平成31年(令和元年))をもとに作成したものです。部位によって上皮内新生物の診断割合が大きく異なることがわかります。

部位 上皮内新生物 悪性新生物
(限局、リンパ節転移、
隣接臓器浸潤、遠隔転移)
不明
食道 9.7% 83.8% 6.5%
大腸 22.1% 72.8% 5.1%
2.4% 88.8% 8.8%
皮膚 21.2% 74.1% 4.7%
乳房 11.0% 81.6% 7.4%
子宮 44.9% 51.0% 4.2%
子宮頸部 68.1% 28.7% 3.2%
膀胱 46.4% 45.6% 8.0%
全部位 10.9% 80.7% 8.4%

出典:「全国がん登録 罹患数・率報告(平成31年(令和元年))の表5-1進展度・総合:部位別 上皮内がんを含む」|厚生労働省健康局がん・疾病対策課をもとに作成

全体として上皮内新生物と診断される割合は10%程度ですが、男性でがんの罹患率が多い大腸や膀胱は、上皮内新生物の診断割合が高いです。

女性の場合、罹患率が高いのは、乳房や子宮、子宮頸部です。乳房の上皮内新生物の診断割合は全部位に近い11%ですが、それ以外の部位は、子宮44.9%、子宮頸部68.1%と、上皮内新生物と診断されるケースが多いことがわかります

上皮内新生物と診断されたらどうなる?

ここまで、上皮内新生物について説明してきましたが、上皮内新生物と診断を受けた場合、どのような治療のアプローチが必要になるのでしょうか。

基本的な治療法は、上皮内のがん細胞の切除です。手術によって完全に取り除くことができれば、上皮内新生物は基本的に転移しないことから完治が見込めます。再発のリスクも低いです。完全に切除できれば、今後の上皮内新生物から悪性新生物への進行も防止できます。

上皮内新生物の基本的な治療は腫瘍の切除で終わりますので、悪性新生物の治療と比べると治療期間も短いです。悪性新生物のように、がん細胞を取り除いた後も、放射線治療のような化学療法を行う必要は基本的にありません。

まとめ

上皮内新生物は、がんの芽ともいわれる状態で、悪性新生物のように深部までがん細胞が浸潤していないものを指します。悪性新生物とは異なり、転移の可能性がほとんどありません。そのため、基本の治療は腫瘍部分を切除して終了します。

上皮内新生物は子宮や子宮頸部など、女性特有の器官によく見られるため、必要に応じて備えておくことが大事です。

なないろ生命保険の商品のがんに対する保障は、上皮内新生物を含む全てのがんが対象です。がんを診断されたら、お選びいただくプランによっては、その後の保険料の払込みは不要になることもあるので、一生涯安心して治療に専念することができます。

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