2023.08.14

咽頭がんの初期症状とは｜部位別の特徴や検査・診断方法を解説

喉の違和感が続くと、「もしかして咽頭（いんとう）がんなのでは…」と不安になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では咽頭がんの特徴や症状、また、検査や診断方法について解説いたします。

【部位別】咽頭がんの特徴

咽頭がんは、頭頸部のがんのひとつです。咽頭とは、鼻の奥から食道までの空気や飲食物が通る部位のことを指します。

咽頭は、上咽頭（鼻の奥の部位）、中咽頭（口の奥の部位）、下咽頭（気道と食道につながる喉の奥の部位）の3つに分けられます。そして、がんができる部位によって、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんとなります。

それぞれの咽頭がんの特徴を部位別にみていきましょう。

上咽頭がんは、3つの咽頭がんのなかでも発症頻度が比較的低いがんです。発症する年齢は60代が多いといわれているものの、20代、30代の若い世代でも発症することはあります。

上咽頭がんの発症には、飲酒や喫煙などが関係しているとされています。

中咽頭がんは男性に多くみられるがんで、国立がん研究センターよると、中咽頭がんを発症する男性は女性の約4.4倍と報告されています。

中咽頭がんの発症には、飲酒や喫煙のほかHPV（ヒトパピローマウイルス）への感染がかかわっているといわれています。

下咽頭がんも中咽頭がんと同様、男性に多くみられます。国立がん研究センターによると、下咽頭がんを発症する男性は女性の約7.8倍ともいわれており、男性において発症リスクの高いがんです。

発症する年齢としては60～80代が多いとされています。

下咽頭がんの発症には飲酒と喫煙が関係しているとされており、飲酒や喫煙歴が長い方は注意が必要です。

咽頭がんは初期のうちは自覚症状がなかったり、喉の違和感や鼻づまり、声のかすれといった風邪に似た症状がみられたりすることが多いです。

強い症状が出ないことが多く、気付かないままがんが進行してしまうことがあります。

早期発見が望ましいため、喉に違和感があるなど風邪のような症状が1ヶ月以上続くようなら、耳鼻咽喉科を受診するのがおすすめです。

ここからは部位別の咽頭がんの初期症状をご紹介します。

上咽頭がんは初期症状がほとんどなく、がんが発見されたときはある程度進行していることが多いです。がんが進行すると、以下のような症状がみられます。

・首のしこり
・鼻の症状（鼻詰まり、鼻血など）
・耳の症状（中耳炎、耳閉感、耳が聞こえにくいなど）
・目の症状（目が見えにくい、ものが二重に見えるなど）
・頭痛

中咽頭がんも初期症状がみられないことが多いものの、以下のような症状がみられることもあります。

・片側の扁桃腺の腫れ
・首のしこり
・嚥下（えんげ）時の違和感
・喉の痛み
・血痰

下咽頭がんについても初期は自覚症状がほとんどありません。ただし、飲食物を飲み込むときに違和感がある、長引く喉の痛みなどの症状がみられるなどで、病院を受診して発見されることがあります。

下咽頭がんでよくみられる症状は以下のとおりです。

・嚥下時の違和感、異物感
・喉の痛み
・血痰
・首のしこり

咽頭がんの診断をするための検査では、首回りの触診を行い、リンパ節への転移の有無を確認します。加えて、鼻や口からの内視鏡検査を行い、がんが疑われる場合は病変部から組織を一部採取して病理組織検査を行います。

咽頭がんと診断されたら、がんの広がりやリンパ節への転移の有無、遠隔転移の有無などを調べる検査が実施されます。超音波、シンチグラム、CT、MRIなどを用いた検査です。

そして、その検査結果によってがんの広がりやほかの臓器への転移の状態などを確認し、咽頭がんのステージを分類することになります。

咽頭がんの危険因子は喫煙やお酒といわれているため、長期にわたって喫煙、飲酒の習慣がある人は注意が必要です。今のうちに生活習慣を見直し、万が一への備えをしておきましょう。

咽頭がんのリスクに備えるなら、「なないろ生命保険」をご検討ください。まとまった一時金がもらえる「なないろがん一時金保険」、がん治療にかかる自己負担費用を診療報酬点数連動型で保障する「なないろがん治療保険極」を取り揃えています。

自分に合った保険が選べるので、お気軽にご相談ください。

Ｎ－Ｂ－２３－０２１４（２３０７２７）

article