介護保険料はいつから始まる?月額目安や民間介護保険との違いも

介護保険料はいつから始まる?月額目安や民間介護保険との違いも

ライフプランを考える中で、「介護保険料はいつからいつまで支払うの?」「保険料はいくらかかるの?」といった疑問を持っている人もいるでしょう。

介護は将来誰にでも起こり得る身近な問題であり、介護保険料は老後の家計に少なからず影響を与える支出の一つです。

介護保険料の支払い時期や保険料の目安を知っておかないと、自身のライフプランにも影響を及ぼす可能性があります。

経済的な不安をできるだけ抑え、安心して老後を迎えるためにも、介護保険料についてしっかり把握しておく必要性は高いでしょう。

そこで本記事では、介護保険料の支払い時期や月額目安、支払い困難な場合の対応策について解説します。

介護保険制度の仕組みや民間の介護保険との違いについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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監修者の紹介
経歴・プロフィール
東京理科大学理学部卒業。2003年、30歳で半導体製造装置大手企業を早期退職し、株式専業トレーダーに転身。これまでに年間最高売買代金350億円超、月間最高利益2414万円を達成。水野総合FP事務所代表。独立系ファイナンシャルプランナーとして個別相談、執筆・監修、講師、取材協力などマルチに活動。ライフプラン、資産運用、相続・資産承継といった幅広い相談内容に対応し、全国1000名を超える方から日本FP協会に寄せられる「くらしとお金」の電話相談を1年間担当。
水野崇

介護保険料はいつからいつまで支払う?

介護保険料の支払いは、原則として満40歳に達したときから生涯にわたって続きます。

ポイント
法律上において満40歳に達したときとは、40歳の誕生日の前日のことを表します。例えば、1月1日生まれの場合は誕生日の前日が12月31日になるので、介護保険料の支払い開始は12月です。

多くの人が誕生日の月から支払いが始まりますが、各月の1日生まれの人は40歳の誕生日前月から支払い開始となる点には注意が必要です。

介護保険料の納付期間
  • 開始時期:各月1日生まれは40歳誕生日の前月、その他は40歳の誕生月から
  • 終了時期:死亡時(一生涯支払う)

介護保険料は月額いくら払う?支払い方法は?

40〜64歳(第2号被保険者)

会社員・公務員(健康保険など)

会社員や公務員など健康保険に加入している場合、月給と賞与に所定の保険料率をかけた金額を勤務先と本人で50%ずつ負担します。

年収ごとの保険料(自己負担分)の目安は下表のとおりです。

年収保険料目安(月額)
300万円約2,180円
400万円約2,900円
500万円約3,630円
700万円約5,080円
1,000万円約7,250円

※保険料率は健康保険組合の平均1.74%で計算した場合のものです(健康保険組合連合会「令和7年度健康保険組合予算編成状況-予算早期集計結果について-」参照)。協会けんぽとは料率が異なります。

年収に応じて介護保険料は段階的に増加しますが、自己負担額は月額1万円未満で収まるケースが一般的です。ただし、保険料率は加入する健康保険組合によって異なるため、実際の金額は勤務先ごとに差が生じる可能性があります。

なお、保険料の支払いは、医療保険料と合わせて給与および賞与からの天引きが一般的で、自ら納める必要は原則ありません。

自営業(国民健康保険)

自営業者やフリーランスなど国民健康保険加入者の介護保険料は、会社員・公務員などと異なり全額自己負担で、前年の所得を基に計算されて保険料が決定します。

年収ごとの保険料の目安は下表のとおりです。

年収保険料目安(月額)
300万円約6,200円
400万円約8,100円
500万円約10,000円
700万円約13,700円
1,000万円約19,300円

※東京23区のうち16区で採用されている保険料額「16,600円+算定基礎額×2.25%」で計算(東京都保健医療局「令和7年度 特別区国民健康保険料一覧表」参照)。実際の保険料は市区町村により異なります。

年収300万円程度で月額目安は約6,200円、年収1,000万円ほどで月額目安は約19,300円です。

保険料には地域差があるので実際の納付額は上下するものの、年収が同程度であれば会社員・公務員よりも負担額は重くなることが推測できます。

なお、支払い方法は国民健康保険料とまとめて、納付書や口座振替などで直接納付します。国民健康保険料をこれまで支払っていた人であれば、介護保険料の分が上乗せされるだけで、納付方法は変更ありません。

65歳以上(第1号被保険者)

65歳を迎えると介護保険の「第1号被保険者」となり、保険料の計算方法や支払い方法が第2号被保険者のときから変化します。

保険料は職業を問わず全額自己負担が原則です。市区町村ごとに決められる基準額をもとに、本人の所得状況に応じた割合を乗じて保険料額を算出します。

2026年時点における所得水準ごとの保険料の月額目安は下表のとおりです。

所得水準保険料月額目安
生活保護受給者など1,774円
世帯全員が住民税非課税3,019円〜4,264円
本人が住民税非課税

(同世帯に課税者あり)

5,603円〜6,225円
本人が住民税課税7,470円〜14,940円

※2024年度時点の基準額の全国平均月額6,225円より算出。実際の保険料は各自治体が定める基準額や被保険者本人の年金収入・合計所得に基づきます。
参照:生命保険文化センター「公的介護保険への加入はいつから? 保険料はどのように負担する?

所得により納付額の差が大きく、高所得者の場合は月額1万円を超えるケースもあります。

ポイント
65歳を超えても一定の所得がある人は、介護保険料も計算に入れて支出計画を立てておく必要性が高いです。

また、支払い方法は、年金から天引きされる「特別徴収」が一般的です。ただし、年金額が年間18万円未満(1ヶ月あたり1.5万円未満)の人は、納付書や口座振替による「普通徴収」で納付します。

普通徴収(納付書や口座振替)の場合は、支払い忘れによる滞納にも注意しましょう。

介護保険料が支払えない場合の対応と注意点

介護保険料の支払いが困難な場合の免除制度

経済的に介護保険料の納付が困難な場合、各自治体へ申請することで保険料の免除・減額などの支援措置を受けられるケースがあります。主な対象者は下表のとおりです。

免除の主な対象
  • 40〜64歳の被扶養者(専業主婦など)
  • 生活保護受給者
  • 短期(3ヶ月未満)滞在の外国人
  • 海外居住者(国内に住所なし)
  • 適用除外施設の利用者
減額の主な対象
  • 大幅な収入減があった人
  • 低所得者
  • 災害による被害者
  • 自治体独自の減免措置条件に合致した人

※被保険者が39歳以下または65歳以上の場合は、健康保険組合によっては保険料の徴収あり(特定被保険者制度)。

これらは自動的に適用されるものではなく本人の申請が必須となり、申請時には、収入証明や失業証明などの各種書類提出を求められることが一般的です。

申請後に各自治体の審査を経て免除や減額の可否が決定され、認定されれば保険料負担を大きく軽減できる可能性があります。

経済的に保険料納付が困難になった際は、早期に制度の利用を検討しましょう。

介護保険料を滞納した場合のペナルティ

介護保険料の免除や減額などの措置を活用せず保険料を滞納すると、滞納期間に応じて段階的に厳しいペナルティが科されます。

滞納期間主なペナルティ内容
1年未満督促手数料・延滞金の発生
1年〜1年6ヶ月未満上記+介護サービス費を一時全額負担
1年6ヶ月〜2年未満上記+介護サービス費の全額自己負担
介護保険給付の一時差し止め
2年以上追納不可により介護サービス利用時の自己負担割合が増加

高額介護サービスの利用不可

財産差し押さえの対象

特に1年以上滞納した場合、金銭的な負担だけでなく、介護保険サービスの利用に直接影響する点が大きなリスクです。

注意点
介護を必要とする時期に介護保険サービスの自己負担額が増えると、家計への影響は大きなものとなる可能性があります。

また、滞納が2年を超えると保険料の追納が不可となり、介護保険サービス費の自己負担割合が原則1割から3割へと上昇。加えて、高額介護サービス費の払い戻しも受けられず、より介護に関する自己負担が増加していきます。

財産差し押さえのリスクも含んでいるため、滞納の前に自治体に相談することが望ましいです。

介護保険とは?仕組みや民間の介護保険との違い

介護保険の仕組み

そもそも介護保険とは、介護や支援が必要と認定された人に対して、社会全体で支えることを目的とした公的保険制度のことを指します。

具体的には、介護保険の給付対象者が以下のような介護サービスを利用した際に、自己負担を1〜3割に抑えることが可能です。

介護保険で利用できる主な介護サービス
  • 訪問介護(ホームヘルプ)
  • 通所介護(デイサービス)
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 特別養護老人ホームなどの施設サービス

介護保険は40歳から原則強制での加入となり、65歳以上の「第1号被保険者」40〜64歳の「第2号被保険者」の2つに区分されます。

保険料の支払いは40歳から始まりますが、65歳以上で要介護・要支援認定を受けた人が給付対象となるのが原則です

※:40〜64歳は、16種類の特定疾病により介護が必要と認定された場合のみ給付対象になる。(厚生労働省「介護保険とは」参照)

民間の介護保険との違い

民間の生命保険会社でも介護保険を提供していますが、公的介護保険とは役割や機能が異なるため、違いを把握しておくことが大切です。主な違いを下表にまとめました。

公的介護保険民間介護保険
加入義務あり(40歳以上)なし(任意)
給付内容介護サービスなどの現物給付現金給付(保険金)
給付要件要介護・要支援の認定保険商品により異なる
税制優遇制度社会保険料控除生命保険料控除

※:免除対象者を除く

両者の大きな違いは、加入義務と給付内容です。

ポイント
公的介護保険は、例外を除く40歳以上が強制的に加入し、介護サービスなどの現物給付を受けられます。一方で、民間の介護保険は任意加入の制度で、給付内容も保険金による現金支給です。

その他の違いとしては給付要件が挙げられ、民間介護保険は保険商品ごとの基準を満たせば給付を受けられます。

40歳未満のケースなど公的介護保険の対象外であっても、民間介護保険の各商品ごとの基準さえ満たしていれば給付を受けることが可能です。

強制加入である公的介護保険の保障内容を理解したうえで、公的制度だけではカバーしきれないと判断した場合には、民間の介護保険への加入を検討しましょう。

まとめ

本記事では、介護保険料の支払い時期や月額目安、支払いが困難な場合の対応策、注意点などについて解説しました。

介護保険は40歳から原則強制で加入し、保険料の支払いも40歳から生涯にわたって続きます。保険料は働き方や所得状況、年齢によって変動するので、自身のケースに当てはめて保険料の目安額を把握しておきましょう。

保険料を滞納すると厳しいペナルティを課せられるケースもあるので、40歳から支出が増加することを考慮して将来設計することが望ましいです。もしも介護保険料の支払いが困難であれば、保険料の免除・減額の申請も行えるので、早めに対策することが大切です。

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